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表は複数の層で構成
「表の全体構成」で説明してありますように、ハザード分析表は、実質的に2つの表で構成されています。更に、各表は複数の層で構成されています。
やや複雑となっていますが、ここではその理由と見方について説明します。
例えばハムの認識ハザードでは、6層となっています。比較的簡単なご飯(内食)の規制ハザードでも2層です。ハムの認識ハザードの例ですと、食材本来、畜産業生産過程、と畜過程、食品加工過程、販売過程、消費者段階の6層です。このうち畜産業生産過程、と畜過程、食品加工過程、販売過程の4過程は産業段階でもあります。産業段階を4つの層に分けているのは、これを担う主体が異なるためです。
ご飯(内食)の場合は食材本来には規制されているハザードがなく、消費者段階は本来的に規制がありません。産業段階のうち調理過程は消費者が行いますので消費者段階に含まれてしまいます。販売過程も特別に規制しているハザードはありません。その結果、農業生産過程と精米過程の2つの層になるのです。
産業段階において主体が異なると層を分ける理由は、2つあります。一つは、同じ表頭の項目でハザードの特性を記述しようとすると何かと不都合があるためです。具体的には、表頭の6欄7欄の項目を適宜変更しています。
また、食材本来や消費者段階と産業段階の表頭の項目も同じだと不都合です。もう一つは、産業段階の中で、後の層の過程でそれまでの過程から移行するハザードの低減回避措置を担っている例が多いためです。これはパンのハザード分析表を作成していた時に気付いたことですが、製粉過程では原料の小麦から移行するハザードの低減回避措置を講じています。これを表現するためには別の層とするのが妥当と判断しました。この場合も表頭の6欄7欄の項目を変更しています。
なお、産業段階は「カテゴリーの分類」にありますように、運搬保管過程もあります。しかしながら、運搬保管過程を他の過程と仕分ける必要性は、これまでにハザード分析表を作成した品目では認められませんでした。また、規制ハザードでは、販売過程も独立させる必要性は認められませんでした。
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