野菜消費時期の地域差


 旬を考えるうえで確認しておくべきことに、日本全体が同じ時期ではないという事実がある。頭の中では分かっていても、情報はいつも東京から発せられるので、東京での旬が地元でも同じと勘違いしてしまう。ところが、これを裏付けるような知見は皆無と言って良い。偶々であるが、筆者は地域ごとの野菜の平均消費時期の違いを調べたことがある。1999年のデータである。

 ここでは札幌から那覇まで全国15都市について調べている。下記の図にはトマトの 平均消費時期を示している。トマトを選んだのは、主要野菜としては季節性が高いからである。

 図を見ると、那覇がいちばん早くて522日である。次いで高知・富山と続き、横浜が710日、そして最後が札幌の826日となっているになる。こうしてみると 平均消費時期は地域により案外差が大きいものである。

 那覇、高知が早く、札幌が最後になっているので、地理的関係を反映しているように思われるが、詳細に見ると、富山盛岡仙台が早く大阪横浜が遅くなっている。その理由は 考察していないが、土地土地の習慣としかいいようがない。

 なお、この解析では資料を各地の中央卸売市場年報を用いた。話を単純にするために用語も分かり易いものに言い換えている。正確には下記参照資料で確認ください。

  参照資料:柳本正勝・浦嶋順子:野菜流通の季節性における地域性の解析, 食品総合研究所報告, 67巻, 9〜14 (2003).