韓国の食料消費パターン


現在の特徴
 現在の韓国における各食品群の消費量を下記に示した。日本と比べて(グラフ)、韓国が際立って多いのは、野菜、海草類、穀類である。野菜は日本の
2倍を超えている。逆に韓国が少ないのは、牛乳乳製品、鶏卵、いも類である。肉類が僅かであるが多く、魚介類が少ないのは、歴史的なものを感じさせる。ただ、砂糖類も韓国の方が多いのは意外であ る。中国と比べると、穀類も少ないが、いも類が1/4程度とずっと少ないことが目を惹く。砂糖類、牛乳乳製品、魚介類、酒類は韓国が大幅に多い。なお、摂取カロリーを調べると、日本や中国よりも多かった。

 世界各国と比べると、海草類がトップである。しかも2位の中国の倍近く消費している。野菜も多いが、レバノン、ギリシャ、イスラエルに次ぐ4位である。魚介類も多く、9位となっている。

 世界の食料消費パターンを主成分分析して第2主成分スコアまでを図示すると(参照資料の第1図)、第一主成分(豊かさの因子)はややプラスで、日本すぐ後ろに位置する。第二主成分(穀物離れの因子)は世界でいちばん低い。穀物志向も強いがいも離れも顕著であることを示している。

 韓国の食料消費パターンといちばん近いのは中国である。中国からみても韓国なので、食料消費パターンに関するかぎり、両国は相思相愛の関係にある。以下、チュニジア、エジプトと続くが、この後ろに日本がくる。世界の国々のデンドログラムを作成すると(参照資料の第3図)、アジア中南米小群に分類されるが、より詳しくは中国と対を形成して中近東小群に含まれる。日本が含まれる中南米小群とは、かなり離れる。

30年間の変化
 野菜の消費量は元々多かったが、この
30年でも倍以上になった。世界一の海草類も大幅に増えた(なお海草の古いデータは吟味する必要がある)。肉類、牛乳乳製品、魚介類、鶏卵などタンパク質食品も、大幅に増加させた。この事実は、砂糖類が増加したことも合わせると、経済の発展と共に食料消費パターンを改善させたことを裏付けている。これを反映して、韓国はこの30年間で中国に次いで7番目に大きく食料消費パターンを変化させた。ただし、近年は納まってきており、この10年間に限ると、その変化は世界でも中くらいである。

 韓国の食料消費パターンが変化したのは、レバノン、ギリシャ、イスラエル、イタリア、ポルトガルに近い方向である。韓国の食料消費パターンは大幅に改善したけれども、日本からは大きく離反した。

参照資料:柳本正勝:世界と比較した日本の食料消費パターン, 食品総合研究所報告, Vol.68, 19 (2004).

           表 韓国における各食品群の消費量(kg/人年)

食品群 穀類 いも類 砂糖作物 砂糖類 豆類 種実類 油糧種子
消費量 163.2 18.6 0.0 35.2 1.7 2.3 10.5
植物油脂 野菜 果実 嗜好飲料 香辛料 酒類 肉類
11.7 232.2 68.5 2.3 0.5 63.2 46.1
臓物類 動物油脂 牛乳乳製品 鶏卵 魚介類 海草類  
3.3 2.8 27.3 9.5 51.4 11.4