我々は豊かで健康的な食生活を享受している。一方、世界には飢餓に瀕した人たちが増加している。この二つの常識と、人口は途上国に多いという事実を重ね合わせると、日本人の エネルギー摂取量は世界平均を上回っていると推定される。ところが、事実は世界平均の方が多いのである。 FAOの食料需給表(2002年)によれば、日本の栄養摂取量は、 エネルギーが2,761kcal、タンパク質が91.8g、脂質が84.6gである。これに対し世界平均では、 エネルギーが2,804kcal、タンパク質が75.3g、脂質が77.5gとなっている。 エネルギー摂取量は世界平均の方が多いのである。興味深いので前年度のデータを確認したところ、2001年は2,789kcalでどちらも同じであり、2000年は日本の方が多かった。逆転したのはごく最近である。因みに2002年における日本のエネルギー摂取量は世界155ヶ国の中で上から73番目でほぼ真ん中であり、世界平均より下回った事実を裏付けている。欧米のほとんどの国より少ないのは予想通りであるが、韓国、中国、インドネシア、マレーシアよりも少ないのは意外である。なお、いちばん多いのはアメリカで、3,774kcal摂取している。 健康行政の担当者と栄養学者は、エネルギーの過剰摂取を戒めている。この効果が現れて、日本人のエネルギー摂取量は近年僅かであるが減少している。一方、多くの国では現在も増加させている。 日本人が小食なのは正しくて、多くの外国では誤った道を歩んでいるのか、注意深く見守りたい。 |