日本人の体格が良くなった、特に身長が伸びたことはよく知られている。その一方で体重の増加を警鐘する食事指導がなされていることもあって、体重増加を警戒する考え方が定着してきた。これとは別に、特に若い女性には美しくなるための痩身願望があり、その行き過ぎが問題とされている。 体型を示す指標として BMIが用いられるが、その経年変化を調べたことがある。そ の結果をみると、女子では22歳から40歳代まで(25歳を除く) 有意に減少していた。25歳も有意ではないが減少傾向である。若い女性というイメージが強い18歳から21歳までは、減少傾向ではあるが、有意ではなかった。つまりこの結果から言えることは、スリムになったのは若い女性というよりも、40歳代までの成人女性だという事実である。一方、男性は 17歳から70歳以上の区分まで、21歳を除いて全年代で 有意に増加していた。男性は広い世代で肥満化したと言える。ただ、注目しておくべきことに、男子の15歳と16歳について最近は減少傾向にある。こうしてみると、男子にも若い世代には痩身志向が出ている可能性がある。女性はスリムに男性は肥満にというのが最近の傾向といえる。ただし、この解析は 1975年から1997年について行ったものである。その後どうなったのか、関心を持っていきたい。参照資料:柳本正勝:日本人の体位の傾向分析−国民栄養調査データによる−,第 55回日本栄養・食糧学会大会講演要旨集,p.109, 2001.5. |