かつて欧米の食生活が日本の食生活の模範であった。しかし現在では、模範とされなくなっているので、日本の食生活の改善方向は独自に考えることが必要となっている。世界全体の中で日本の食生活がどの辺にあるかを明らかにすることは、改善方向を考えるうえで貴重な参考資料になるはずである。 そこで、世界各国と比較した日本の食料消費パターンの特徴を解析した。食料消費パターンとしたのは、食生活全体では漠然としているからである。ここでいう食料消費パターンとは、具体的には 20食品群の消費量である。このような解析は信頼できるデータを見つけることから始めることになるが、FAO(国連食料農業機構)の食料需給表を採用した。世界 155ケ国のデータを主成分分析すると、第一主成分は豊かさの因子、第2主成分は穀物離れとなったが、日本は少し豊かでわずかに穀物志向であった。日本は国民所得的には世界でトップクラスであるが、消費パターン的には比較的質素さを堅持している。クラスター分析すると、世界の国々は3大別される。アジア中南米群、欧米群、原アフリカ群である。日本はアジア中南米群に属し、より詳しくは中南米小群に属した。 日本からみて、食料消費パターンがいちばん近いのはセイシェルであり、続いてスリナム、チリである。かつていちばん近かった韓国は 37番目にまで後退している。 , 食品総合研究所報告, Vol.68, 1〜9 (2004).
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